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[自然を取り戻す] 海岸林再生プロジェクト2

2012.5.21 | トミオカ | 活動レポート

3月に撒かれた種が芽吹いています。

育苗場の周囲に風よけの木を植林。

広漠とした海岸林跡。

海岸林再生プロジェクトの視察では、最初に被災から1年の活動報告とこれからの活動について、オイスカ・地元農家・行政の方々からのご説明がありました。中でも印象的だったことが2点ありました。


「支援をいただいている企業様からは、いつから植林ができるのか。早く植林のお手伝いがしたい。というようなお話をいただくが、種苗が植林できるまでの苗木になるのは少なくとも3年はかかる。」という息の長い活動であるということ。そして「種苗が、震災以来ひさびさに地元住民同士で行う共同作業となった。」ということです。

自然の再生だけでなく、被災でバラバラとなった地元コミュニティの再生の役割も担っている幅の広い活動でもあるということを感じました。

報告会のあとは育苗場に向かいました。

海風から守るために周辺をネットで張り巡らされた育苗場では、3月に撒かれた種が5cmほどに育っていました。1㎡あたり800粒もの種を撒き、生育具合から間引きをして苗木に育てていくそうです。この土地は津波の影響でまだ土や地下水の塩分が高く、どの程度の歩留まりになるか手探りであるとのこと。雨混じりの強風のなか、無事の生育を祈る祈祷を行い、視察参加者全員でネットの回りに風よけのための木を植えました。

 その後、海岸沿いの海岸林跡2箇所を視察しました。周辺は枯れ木がなぎ倒された広漠とした荒地となっており、ここが海岸林だったとはとても信じられません。ところどころに見られる水溜りは津波の際の水が1年以上経った今もまだ引かないまま残っているとのことで、津波の威力を改めて感じずにはいられませんでした。

なぎ倒された松に囲まれながら、林野庁「東日本大震災に係る海岸防砂林の再生に関する検討会」座長である東京大学名誉教授 太田先生の説明がありました。

先生のお話によると今回の津波で残った木は周囲より1~2mの盛り土がされている箇所に集中していたことがわかったそうです。盛り土されていたことで、より根を深くはることができ、津波に耐えることが出来たとのことです。こうした木が倒れた場所と倒れなかった場所の研究により、より災害に強い海岸林に再生するための知見が得られ、それを踏まえて再生計画が検討されているとのことでした。

短い視察ではありましたが、このプロジェクトの息の長さと幅の広さを十分に感じることができました。いつもプロジェクトでは3年後の植林も視野にいれ、今後もこの「海岸林再生プロジェクト」に賛同し支援を行っていきたいと考えています。